知財系 Advent Calendar 2025
- Satoshi Takeshita(サイト運営者)
- 2025年12月7日
- 読了時間: 3分
メリークリスマス!今年も知財系 Advent Calendarに参加することにしました。昨年に引き続き、「The most difficult examiner in 2025 〜ベリークルシミマス2025〜」と題しまして、主要統計の各部門ごとに難攻不落の特許審査官を大発表したいと思います。
【特許査定率部門】
特許査定率は、最初の査定で特許査定になる確率です。最初の査定なので、前置審査で特許査定になった案件は、拒絶査定扱いになります。表1は、2025年の特許査定率の下位10位の特許審査官のリストです。査定等の合計数が一定数未満の特許審査官は、ランキングから除外しています。特許審査官を識別する担当官コードは、上1桁のみ掲載します。
1位の方は、退職者等の戻し(拒絶理由通知書に応答しない)案件を引き取る管理者であり、実質的な審査を担当していません。本当の難攻不落は、その次以降の方々です。日本全体の特許査定率が約75%の昨今においては、これらの方々にエンカウントすると、体感的に全く特許査定にならないと考えて良いでしょう。
表1:特許査定率の下位10位

【適用率部門】
次に、拒絶理由通知書の主要な適用条文の適用率が高いランキングを発表します。適用率は、ある特許審査官がある適用条文を適用した拒絶理由通知書の数を、その特許審査官の拒絶理由通知書の総数で割った値です。適用率は、ある特許審査官から1通の拒絶理由通知書を受領した場合に、ある適用条文が適用されている確率ということもできます。
表2は、サポート要件の適用率の上位10名です。1位の方はなかなかすごいですね。1位の方の拒絶理由通知書を受領したら、まず間違いなくサポート要件が指摘されているでしょう。同じ所属部署(技術単位・審査室)の特許審査官でも適用率に大きな差がありますので、特許審査官の傾向に応じた対応が必要です。
表2:サポート要件の適用率の上位10名

表3は、明確性の適用率の上位10名です。明確性の上位の方々の適用率は、サポート要件よりも更に高いようです。上位の方々から無理に特許査定を得ようとするのではなく、時として審判段階を見据えた権利化を検討すると良いでしょう。
表3:明確性の適用率の上位10名

表4は、実施可能要件の適用率の上位10名です。実施可能要件の拒絶を受けると少し緊張する方もいるかもしれませんが、適用率が高い方も多い適用条文です。過度に厳しい方もいらっしゃいますので、ご担当された特許審査官の統計情報に基づいて、冷静に対応すると良いでしょう。実施可能要件の指摘を受けた時の言い訳として、統計情報をお使い頂いても良いと思います。
表4:実施可能要件の適用率の上位10名

いかがでしたでしょうか。審査のばらつきは、昔に比べて減ってはいるものの、人間が審査を行う以上、必ずばらつきはあります。個々の特許審査官の傾向に応じた業務を行うと、より精度の高い業務が可能になるでしょう。この点は、特許以外の審査官についても同様です。
皆様にとって素敵なクリスマスになりますように!



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